〜経営理念〜
酒中在心 不易流行
価値ある、そして安全・安心な清酒をお届けすることを通じて、
日本文化を守り・育て、お客様の心豊かな生活に貢献します
賀茂鶴酒造は明治6年に創業した日本を代表する老舗酒造メーカーで、大吟醸の先駆けとしても知られています。2014年、オバマ大統領(当時)が来日した際には、安倍首相との会食の席で「大吟醸特製ゴールド賀茂鶴」を召し上がり、話題となりました。そんな同社には、酒造メーカーだけあって自然と日本酒好きが集まり、とにかく飲みニケーションが盛ん。社内の雰囲気は明るく、人間関係は良好で、新年互礼会・甑(こしき)仕舞(じまい)・酒まつりの終わった後など、イベントの節目には全社員で酒を酌み交わし大いに盛り上がります。ざっくばらんに飲むことで社員同士の和が保たれているそうです。
そして、県内外からも大勢の来場者を誇る酒まつりや、地域の醸華町まつり、お客様への感謝を込めて開催する蔵開きといった年間イベントでは、社員一丸となってホスピタリティの強化を図ります。2018年の法人設立100周年イベント事業開催期間中には、日本酒電車や酒蔵コンサートといった様々な仕掛けで会場を盛り上げました。
また、毎年開催している日本酒造技術連盟(通称賀茂鶴会)は、同社で酒造技術を習得して各地で活躍する杜氏たちが自作の酒を持ち寄って行う品評会がそもそもの始まり。今では、日本酒醸造の技術力および品質向上をめざし、北は秋田から南は大分までの酒造会社の杜氏や技術者が参加する会に発展しています。
さらに社員たち自身も日々の努力が実を結び、全国新酒鑑評会では2006年から14年連続、記録の残る1970年からのべ107蔵が金賞を受賞し、全国屈指の受賞数を誇ります。
日本酒ブームの到来と言われるようになった昨今ですが、イベント集客はあるものの、まだまだ一過性に終わっているのが現状で業界全体の販売の厳しさは顕著です。しかし、同社はその対策の必要性を感じ、消費者への直接的なプロモーションに力を入れるために、昨年8月に自社通販サイトを開設してファンベースの構築に努め、10月には「見学室直売所」を移転・新装オープンしました。明治初期に建てられた一号蔵を改装し、落ち着いた雰囲気の中で酒造りの仕組みに触れ、限定酒などを味わってもらうことでファン層の開拓を狙った結果、観光客など多くの人たちが来場しつつあるそうです。昨年には全国梅酒品評会で「賀茂鶴純米仕込 梅酒」が3回目の金賞を獲得し、殿堂入りを果たしました。東京オリンピックを迎える今年は純金箔入り「大吟醸特製ゴールド賀茂鶴」を積極的に売り出す計画で準備が進んでいるそうです。一方では、広島県産の新たな原料米を使用した商品の開発も行っており、地元に密着した会社として発展を続けています。
創業以来、最良の米と最良の水と最良の杜氏に拘り、寒造り・手造りの酒造りに励み、お陰様で2018年には設立100周年(賀茂鶴命名145年)を迎えました。これからも、先人から受け継いだ歴史と伝統を踏まえつつ、「不易流行」で多様化するお客さまのニーズに対応してまいります。広島(賀茂鶴)杜氏熟練の技を確実に伝承し、賀茂鶴らしいお米の旨味を大切にした、安全・安心な最高品質のお酒をお届けすべく、日夜研鑽に努めてまいります。