近年、増えてきている若年性認知症。なにが原因でどんな症状が出ますか?予防方法はありますか?
若年性認知症は、外傷や出血など脳への直接のダメージで発症する割合が大きい病気
「自覚のない物忘れ」は 要注意!
自粛期間中に流れた再放送番組に戸田恵梨香さん主演の若年性認知症のドラマがありました。これを観て高齢者の病気だと思っていた認知症を身近に感じ、気になった方も多いのではないでしょうか?例えば『朝の食パン、トースターに入れたままだわ!私認知症かしら?』なんて思っても大丈夫。でも、トースターを覗いて『あら?誰がパン入れたのかしら?』と思ったら要注意かもしれません。
認知症と若年性認知症の違いとは…?
■認知症とは?
脳が何らかのダメージを受けて機能が低下し、元に戻らない状態。
■若年性認知症とは?
65歳より前に発症した認知症。
■なぜ区別するの?
仕事や家庭で現役の人が多いからです。子育て中の人もいます。就労支援など高齢者とは異なる制度や支援が必要となります。
※厚生労働省「平成21年度 若年性認知症の実態と対応の基盤整備に関する研究」の調査結果の概要より
原因と症状の特徴
■原因は?
様々ですが、脳に大きな損傷が起きると認知機能は低下します。老化で起こりやすいアルツハイマー型認知症よりも、交通外傷や脳梗塞など脳への直接のダメージで発症する割合が大きいです。
■どんな症状で気付くの?
物忘れやミスが多い。「自覚のない物忘れ」です。若年発症の場合、職場の人に指摘され発覚したということもあるようです。
■何科にかかればよいの?
まずは「物忘れ外来」「認知症外来」が良いでしょう。そこから、大きな病院へ紹介ということもあります。持病のある方は主治医に相談を。
私たちが気を付けることは?
将来のアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症などを予防することにもつながりますので、生活習慣病の予防、アルコールの多飲などの生活を改めるのもいいと思います。今から脳を大事していきましょう。
自粛生活で脳が衰えないために!
◉運動しよう!
筋力を鍛えましょう。
筋力を鍛えましょう。
◉料理しよう!
料理は認知機能のフル動員。自炊はカロリーや栄養もコントロールしやすいので生活習慣病予防にもなります。
料理は認知機能のフル動員。自炊はカロリーや栄養もコントロールしやすいので生活習慣病予防にもなります。
◉会話しよう!
三密を避けておしゃべり。脳を刺激しましょう。
三密を避けておしゃべり。脳を刺激しましょう。
◉ストレスは大敵!
認知症の発症はストレスが引き金になります。状況の変化にことさら慌てず、粛々と目の前のことをこなすことが大切です。
認知症の発症はストレスが引き金になります。状況の変化にことさら慌てず、粛々と目の前のことをこなすことが大切です。
最後に…
若年発症の方たちは偏見と闘いながら闘病しています。自分がなったら・・・と心配するだけでなく、今闘病中の方々への理解をまず深めていきましょう。
●お話いただいたのは…
ナカムラ病院
中村友美 理事長
〜プロフィール~
療法人ピーアイエー理事長。精神科医。小学生三姉妹とトイプードル二匹の母。好物は焼肉と刺身。マイブームは病院の屋上で一人リフレッシュすること。
https://www.pia-gr.or.jp/pia/nakamura/
ナカムラ病院
中村友美 理事長
〜プロフィール~
療法人ピーアイエー理事長。精神科医。小学生三姉妹とトイプードル二匹の母。好物は焼肉と刺身。マイブームは病院の屋上で一人リフレッシュすること。
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