[東広島市出身]ファッションイラストレーター・梶梅千恵子の世界

この記事は2021年6月9日に作成および更新したものです。
おでかけやご利用の際は公式サイト等で最新の情報を確認してください。
kajiumechieko_main

東広島市黒瀬町在住のイラストレーター、梶梅千恵子さん。
たった1本のペンで、下描きもなし。
あっという間におしゃれな世界を描き出します。
そのあと、フランス製絵具で素早く色を付けていくセンスは圧巻。
梶梅さんが得意とするのが、線だけで人物や風景、静物などを描写する「クロッキー」。
繊細なタッチを見れば見るほど、そこから感情、雰囲気があふれてきます。

梶梅千恵子、その経歴

02

梶梅さんの最新作



梶梅さんは東広島市黒瀬町出身。
小学生の頃から漫画家を目指しデッサンをしたり、中学生になると同人誌にイラストを描いたりしていたそう。
進路を考えていた高校生時代、神戸のおばさん宅で何の気なしに開いた雑誌「Olive」が大きな転機に。
「こんなおしゃれな世界があるんだ」と衝撃を受けた梶梅さんは、迷わず大阪デザイナー専門学校へ進学。
卒業後は、大阪のオフィスでイラストレーターとして7年間勤めたのち、フリーランスのイラストレーターとして活動を始めました。

その頃、梶梅さんに大きな影響を与えたのが、女性たちにスポットを当てたファッションデザイナー、故・中原淳一氏。また、ファッションイラストで活躍した、故・長沢節氏。
「ただのイラストではなく、ファッションイラストレーターを目指したい」
そう思った梶梅さんは、アルバイトをしながらファッションイラストレーターの学校へ通い、人物デッサンに明け暮れました。
中原淳一氏や長沢節氏の作品を見ると、梶梅さんの作品に彼らのエッセンスが息づいているような気がします。

その頃「フランス映画」をよく観るようになった梶梅さん。
いつしか「フランスに行ってみたい」「パリに行くんだ」と思うように。
どんなときも夢をあきらめない梶梅さんは、パリに行きたい一心でお金を貯めます。
夢がかなったのは1999年。
一年間、パリにアパートを借り、創作活動の毎日。
かわいいパリジェンヌや当時住んでいた周辺のデッサンなど、たくさんの作品を生み出しました。

03

2000年制作、18区パリの紫陽花。原画は売約済。



帰国後、何のつてもない東京に降り立ち、「半年間頑張ろう」「自分の力を試そう」と強い気持ちを抱いた梶梅さんに、たくさんの仕事が舞い込みました。
それは、大阪で学び、パリで存分に描いてきた経験が全て生きた証でもありました。
夢を諦めず、まっすぐに歩んできたからこそ開けた未来でした。
フェリシモ出版「はいせんす絵本」、講談社「VoCE」、マガジンハウス「an・an」、文化出版局「装苑」、CCCメディアハウス「フィガロジャポン」など、有名雑誌の仕事の他、新聞、広告、壁画の仕事も手掛け、個展も開催しています。

04
文化出版局「装苑」より

05
文化出版局「装苑」より


2015年、自給自足の生活がしたいと、東京から、自然あふれる東広島市へ拠点を移し、現在もフリーランスのイラストレーターとして活躍中です。

広島での活動は幅広く、今までの国内外の経験と実績が存分に生かされています。

06

2019年に描いたクリスマスカード。

イチゴのショートケーキからサンタが出てくる楽しい世界を添えて「メリークリスマス!」


梶梅さんが現在参加しているイベント


「彩イマデキルナニカ」

パセーラ2階にて開催中の「広島県在住作家の作品が集まる複合展示会」に、最新作を出品中。
2021年6月30日(水)まで

6月中の金曜、土曜、日曜は梶梅さんが在廊し、何と1枚3,000円~で、「肖像画を描くワークショップ」を開催中。
梶梅さんのタッチを間近に見ることができる貴重なチャンスです。
ぜひ足を運んで、世界に一枚の「肖像画」を描いてもらってください。

07
パセーラに並ぶ梶梅さんの最新作!イチゴやアサガオなど優しい描写の数々。
作品は期間中、パセーラ会場にて販売中。


雑貨店「アリトイチゴ」(東広島市)では、「ドローイング」イベントを不定期で開催中。
その場で似顔絵などを描いてくれます。かかる時間は10~15分ほど!
日時や料金等、詳しくはアリトイチゴまで

tel.080-1929-0879
mail/aritoichigo15@gmail.com
Instagram/こちら

08

梶梅さんの作品は、雑貨店「アリトイチゴ」でも販売中。
アリトイチゴ店主が購入した絵も飾ってありますよ。
まずは繊細なタッチを見て、その世界感を満喫してみてください。


また、梶梅さんに直接、オリジナルイラストを依頼することもできます。
オーダー等の依頼はTELまたはメールから。
(納期、サイズ等相談。1枚5,000円~相談)
遠方の人は、できるだけ詳細が分かる写真を送付するなどして描いてもらうことも可能。

さっそく私も描いてもらいました!!!
私は自分の写真を送って、あとはお任せ。
数日後、手渡された絵は、想像以上!
見る人の想像力まで考えて描かれているような、想像を邪魔しない最低限度の線画が印象的です。
梶梅さんは「絵を渡したときの相手の表情を見るのが好き」と話していました。
描いてもらった絵は、大切に保存するとともに、名刺の裏にも入れちゃいました。


09

「家の周辺を歩くと、花が咲き、四季のうつろいが感じられ、想像力が膨らむ」と話す梶梅さん。
またいつかパリに行きたい、パリで存分に絵が描きたいという夢を抱きながら、今後もまっすぐに、創作に励んでいきます。

梶梅千恵子さん
tel.070-8537-3358
(担当ライター:門田聖子