―たくさん弁護士がいるなかで、どのように選ぶのがおすすめですか?
時間と体力が許せば、初回無料相談をやっている弁護士は数多くいるので、ご自身で何件か回ってみて選ぶのが一番だと思います。
質問に対して分かりやすい答えが返ってくるか?レスポンスが早いか?最初から最後まで担当してくれるか?など、話してみて分かることがたくさんあります。
弁護士とは、依頼すると半年から1・2年の長い付き合いになることも多いので、相性が合うかどうかはとても重要です。
―「相性」というのは、具体的にどのようなことですか?
たとえば、細やかな性格の依頼人の場合、大らかなタイプの弁護士とのやり取りはストレスフルでしょうし、その逆もしかりです。
連絡手段もメールが多いか、電話を好むのかなども個人差がありますよね。
相談内容について価値観を共有できるか、というのもあります。仮に共有できなくとも、別の角度から厳しいことも含めてきちんと指摘してくれるかが大事です。
あとは単純に、感じが良いか、生理的にどうか、なども長く付き合う上では重要ですよね。
―よく「〇〇に強い弁護士」という言葉を聞きますが、素人がどうやって判断すれば良いでしょうか?
まず、相談内容を伺えば、ある程度「事件の筋」は見えます。よって、
どの弁護士が担当しても、勝つものは勝つ、負けるものは負ける、というのが大前提です。
その上で、確かに
弁護士によって得手不得手があり、落としどころは
「知識とこれまでの経験」がモノを言います。
ただしベテランだからといって、自分の相談内容に関する知識が深いとは限りません。
これまで同様の事案を担当した経験があるかどうかは、本人に確認しても良いと思います。
また
実際に質問を投げかけた際、その弁護士が詳しい分野であれば的確な答えが返ってくると思うので、そういった意味でも
初回相談での印象は大切です。
―事務所の立地についてはどうですか?
以前は、多くの法律事務所が裁判所の近くに事務所を構えていました。
書類を提出したり、法廷に立ったりと、弁護士が裁判所に足を運ぶ機会が多かったからです。
しかし
コロナ禍により、司法現場でも急速にオンライン化が進み、オンライン上でできる手続きが増えたことで、
裁判所の近くでない地域にも法律事務所が増えてきました。
なので、
自宅からアクセスしやすい場所にある、というのも弁護士を選ぶ判断材料の一つになるのではないでしょうか。
一方、
オンライン手続きが増えてきたことで、広島に居ながらにして東京など県外の弁護士に依頼する、ということも可能になりました。
弁護士との打ち合わせも、ZOOMなどで気軽にできるようになりましたし。
そういった意味では、
相談者の選択の幅がますます広がったと言えますね。