拝啓5年後の働く私。

2022_11_拝啓5年後の働く私。

女性の活躍が叫ばれ、働く環境も変わりつつある昨今。
ですが、仕事と家庭の両立はできるのか、
子どもができたら仕事はどうすれば…
といった悩みも依然として尽きません。
5年後も10年後もしあわせに働き続けるために、
いま一度自分の理想と現実を再確認してみませんか。


「働く私」のリアルアンケート


Q-1


Q-21


Q-31
キャリアを活かして、副業か独立してたらいいなと思っています。(Kay)
来年の国家資格取得を目指して、その後は建物など物作りに携われる仕事に転職したい。(おみ)
健康と美容に関してのスキルを活かし、女性のセカンドライフ活動を応援したい。(姐さん)
仕事時間を減らしてプライベートを充実させたい。(ちー)
子育てがひとまず終わっているハズなので、コロナの状況次第ですが、海外に語学研修か何かしたいです。(わせりん)
同じ職場で、今まで通り、辞めずに働きます。(あた)
上の立場に立ち後輩を指導していく。(なっちゃん)


Q-41
健康でいるため、食事に気をつけている。(ゆゆ)
必要知識習得のために通信教育の受講、他者との信頼を積み重ねること。(イチハ)
セミナーを受けるなどして自分のやりたいことを模索中。(みき)
パソコンを習っています。(シナモン)
手に職がないため手に職をつけるよう資格の勉強や、せどりの勉強をしている。(かな)
マーケティング、収益性などの情報を収集中。(よこちー)


Q-51


Q-61


Q-71
自分自身のレベルを上げる為の人生の訓練。(yu)
経済の安定だが、家族以外との関わり、社会との関わり、やり遂げた感の味わいなど。(ひろひろ)
世のため、人のため、自分自身と家族のため。(まりあのり)
自分のやりたい事を実行し世の中に貢献する事。(Masumi)
現状から逃れるためのもの。(ゆっこ)
好きなことをするための収入の手段。(pecopoco)




※「はたじょ」調べ
●調査期間/2022年9月29日〜10月10日
●年齢/20〜29歳2.8%、30〜39歳45.9%、40〜49歳32.3%、50歳以上19%




5年後のために、いまできること

5年後や10年後の自分と言われてもピンとこない方もいるのでは。
あの人はどのような仕事観を持ち、どのような未来を思い描いてきたのか…今回は9月に発売した小説『アナウンサー辞めます』が重版となるなど多方面で活躍するRCCの横山雄二アナウンサーにお話を伺いました。


RCC中国放送アナウンサー_横山雄二さん


01:今作の小説に込めた思い

自分が言葉を生業にしているので、登場人物たちの台詞が読者に突き刺さるような小説にしたいという思いがあって、言葉選びは作品の中でも特に大切にした部分です。作者である僕自身が書きながら泣いてしまうという経験も今回初めてしました。実は今作は、ラストシーンはおろかアナウンサーである主人公がプロ野球選手を目指すといった筋書きすら決まっていない状態で書き始めたんです。だから「こんな話になったんだ」と、まず自分が驚きましたね。プロ野球が物語に大きく関わってくることになって、自分自身のスポーツアナウンサーとしての経験や現役のアナウンサー、そして元プロ野球選手への取材など、とにかくリアリティーを出すために力を尽くしました。仕事に対する主人公の思いや登場人物たちの台詞も、よりリアルな内容にすることで、逆にフィクションとしての物語が活きたと感じています。会社という組織に入ると、年齢や性格の異なるさまざまな人と仕事をし合うことになります。そのギャップを埋めるのが幸せな働き方だと思うので、こうした仕事についての前向きなメッセージも読者に届けたかった部分です。そしてそれは、作者である自分自身へのエールでもあります。


02:横山雄二の仕事観

元々僕は裏方志望で、モノづくりがしたくて放送局に入りました。それは今も変わりません。だから「アナウンサーでありながら映画も撮りたい」。これを叶えるため、会う人みんなに映画を撮りたいと話していましたし、自分の番組は自分自身が企画するようにしてきました。要は有名にならなければ映画を撮ることなんてできませんから、そのためのセルフプロデュースを30年以上続けてきたわけです。ちなみに作家活動は会社の業務とはまったく別モノなので、すべて自宅で夜中に書いています。あくまでアナウンサーが自分の柱。帯でやっている『ごぜん様さま』で鮮度の高い情報をリスナーに届けられているか、番組がうまく進行しているかが大前提で、そこに甘えはありません。仕事を割合で言えば、アナウンサーを100%でやり、小説家を100%、映画監督を100%やっているんです。


アナウンサー辞めます


03:幸せな働き方って

僕自身もキャスティングで選択〝される〟側にいますが、どんな優秀な人でも、その人が抜けたから回らない仕事なんてないんですよね。誰かが中心になって動かしていたプロジェクトも、他の人がちゃんとその後も動かしていけるのが仕事であり社会です。でも、そうした中で「あなたがいないと困る」と言ってもらえるとやりがいを感じます。どんな仕事でも求められているということは幸せだと思うんです。そして必要とされるためには、やはり仕事に愛着を持って向き合うことが大切で、一緒に働く周りとの調和も大事です。職場やグループにはムードメーカーと呼ばれる人がいて、もしあなたが居心地の悪さを感じているのなら、それはムードを任せてしまっているから。ムードを作るのはあなたです。自分が過ごしやすいムードを作れれば、いろんなことが好循環になっていくはずです。そのための努力ができているか、ぜひ自問自答してみてください。


04:読者へ

この時代、逃げ場所を見つけるのも必要だと思います。心が保てないと思ったら、今いる場所から一歩ズレる勇気を。仕事以外に楽しめることを持っておくのも大切かなと思います。それがあることで、仕事もより頑張れるようになるので。僕自身もまだまだやりたいことがあって、それができない悩みを持っています。5年後も真っ当な仕事ができているか分かりません(笑)。でも、今の自分が5年後の自分を支えてくれるように、自分にしかできない仕事を育んでいこうと思います。「今日が最新の自分」ですから。



女性管理職に聞く“5年前の私”

実際に女性管理職として活躍するあの人たちは5年前、何を考え何を頑張っていたのでしょう。
あなたも参考にしてみてください。


生協ひろしま-高浦美穂さん


5年前といまで、お仕事内容や仕事観に違いは?

5年前は、職員から役員へと職務が変更になる大きな転換期でした。専務理事より内示を受け、総代会で組合員の皆様から承認を受け、退職手続き・役員手続きなど、変化に意識が追いつきませんでした。仕事観の変化は『全ての部署が連携すると、すごい組織になる!』と、確信が生まれたことです。


5年前のあなたは5年後の自分のために何をしていた?

2つあります。1つ目は、役員養成を目的としたビジネススクール(1年間)への参加。2つ目は、行政や地域課題と生協ひろしまを結ぶことです。結果、広島県健康福祉局との包括的連携協定の覚書、そして、広島県の全市町・23市町と包括的連携協定を締結することができました(全市町の完了は2021年12月)。


5年前の働く私

部長・課長をしていた頃は、他部署との壁によくぶつかっていましたね。でも、実る時代がやってきますよ。がんばっていた県や市町との連携や包括的連携協定も力になって、地域課題の解決を目的に、5年後には、全ての部署が連携を強化しています。子ども達が大学を卒業したら、次は親の介護が待っていますよ。今からワークライフバランスを意識して、仕事と生活の両方の充実を築いてくださいね。







SOMPOひまわり生命-親松幸子さん


5年前といまで、お仕事内容や仕事観に違いは?

5年前は事務、営業サポートが主な業務内容でしたが、会社の人事制度が変更され、「営業」の仕事をしていきましょう、という時期でした。段階的に「営業」の仕事を増やしていき、現在は「営業職」です。初めは、「営業」をすることに不安がありましたが、事務職だったからこそ気づける細やかなサポートもでき、現在の仕事のプラスになっていると思います。事務職の頃から、仕事で接点のある方々の役に立ちたいという想いを持っており、それは営業職になった今も変わっていません。


5年前のあなたは5年後の自分のために何をしていた?

5年前は、新たに「営業」をしていく、という自分にとってので転換期でしたので、「女性活躍推進」と銘打ったセミナーによく参加していました。そして、それ以外にも興味がある事は、ジャンルを問わず友人達と参加していました。資格取得することで知識が増えたことを実感でき、不安な気持ちが減り自信が持てるため、仕事上の必須資格も意識的に取得していました。


5年前の働く私

苦手な事や上手くいかない事が続くけれど、周りの人達が助けてくれて一つ一つ乗り越えていけるよ。そして、少しずつだけれども、できる事が増えていく。数年経って振り返ってみると、自分自身でも「少しできるようになった」と自信が持てる事が出てくる。だから、少しずつでも、めげずに苦手な事に挑戦していこう。初めての事にも挑戦しよう。成長すれば、さらに周りの方々の役に立てる事が多くなるよ。頑張って!







もみじ銀行-宇丹純子さん


5年前といまで、お仕事内容や仕事観に違いは?

5年前は営業店に在籍しており、地区の資産運用の担当者の育成や営業支援をしていました。現在は本部で、銀行全体のリテール分野の営業推進と営業店支援、人財育成に携わっています。皆素直で頑張り屋さんだったので、ずいぶんと楽をさせてもらっていたことが、今となってはよくわかります。責任の範囲や、関わる部署が増えて人間関係が複雑になり、「腹をくくる」「覚悟を決める」シーンが増えたと思います。今まで以上の後進の育成が今後の目標です。


5年前のあなたは5年後の自分のために何をしていた?

銀行は、入社後もずっと資格取得の勉強をし続けるような業種なのですが、ずいぶん物覚えが悪くなったと、悲しくなります(笑)。夫の単身赴任や子供の受験と重なった時期でもあり、自己啓発のためにますます時間が取れなくなり、「こんなはずじゃなかったのに」といつも思っていました。唯一継続・維持できていたのは、読書量です。企業オーナーや役員の方を担当する機会が増えた昨年・一昨年にこの読書で得た「雑学」「雑談力」が役に立ったと思います。


5年前の働く私

5年後の今日までに「えーーーっ!」と絶句する人事が3回待っています…。その度に新規事業にトライしたりして、「頂上が見えない山」にのぼり続けるような気持ちになったり、真っ暗闇の中を進んでいるような、まあまあしんどい日々が続きます。でも、「回り道も前進」。大丈夫。わかってくれる人も必ず居てくれるし、長く付き合えるお客様が沢山増えます。だから、大丈夫。「置かれた場所で咲く」ことをブレずにやっていったらいいよ。