【2025-新春スペシャル企画】松井広島市長に聞く、2025年の広島。

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これから私たちの街は、
そして生活はどのように変わるのか。
今年も、昨年に続き松井一實広島市長に
2024年の振り返りと2025年を
いきいきと過ごしていくための
力強いメッセージをいただきました。



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Q1:2024年の広島市を総括すると?

▶︎ 市民の憩いやにぎわいを創出する場ができ、トップスポーツチームも躍動した一年

昨年は、広島の魅力あるまちづくりが着実に進んでいることを実感していただける年となりました。広島の新たなシンボルであるサッカースタジアム「エディオンピースウイング広島」や、日本初の都心交流型スタジアムパークである「ひろしまスタジアムパーク」が開業し、市民の憩いやにぎわいを創出する場として、人気を博しています。また、本市を拠点に活動するトップスポーツチームが、広島に大きな感動を与えてくれました。広島ドラゴンフライズは、「負ければ終わり」という崖っぷちに立たされながらも、重圧を跳ね返して接戦を制し、念願のBリーグ初優勝を果たしました。広島東洋カープやサンフレッチェ広島は惜しくも優勝を逃しましたが、シーズン最後まで熱い戦いを繰り広げ、多くの人々に勇気を与えてくれました。市民の応援がチームを後押しし、チームの戦いが市民を力づける、「相互に支え合う“循環”」が、広島を熱く盛り上げてくれたと思います。


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「エディオンピースウイング広島」「ヒロパ」「芝生ひろば」「水辺ひろば」で構成された公園「ひろしまスタジアムパーク」。試合前の空き時間も充実したグルメ&ショッピングを楽しめ、試合がない日も365日いつでも誰でも訪れることができます。



Q2:大きく変わる広島駅一帯のこれからは?

▶︎ JR西日本、広島電鉄と連携し、陸の玄関にふさわしいまちづくりを推進

JR西日本や広島電鉄と一丸となって取り組んできた広島駅南口広場などの整備事業も折り返しの時期となり、いよいよ3月24日には新駅ビルのホテルや商業施設ミナモアなどが開業することになり、市民の皆様も心待ちにされていることと思います。夏頃には路面電車がその駅ビルの2階に乗り入れるようになり、その後も周辺街区へ接続するペデストリアンデッキの供用が順次開始され、令和10年度末には広島駅の交通結節機能は大きく向上することになります。このように、大きく変わる広島駅一帯は、都心の東の核として、一層魅力的なものとなり、訪れる人々を魅了し、必ずや広島のファンを増やすことになるものと確信しています。そしてそのことは、都心の回遊性の向上のみならず、広島広域都市圏、ひいては中四国地方全体のにぎわいの創造につながっていくことになると考えています。


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広島駅南口の新駅ビル「ミナモア」。ファッション、グルメ、シネマコンプレックスまでが入る商業施設です。



Q3:広島の観光はますます盛り上がる?

▶︎ 世界的に広島への関心が高まる中、各都市との連携でさらなる活性化を

昨年の訪日外国人数(推計)は、過去最速で3000万人を突破しました。こうした中、G7広島サミット開催や日本原水爆被害者団体協議会のノーベル平和賞受賞などにより、広島への関心が世界的に高まり、今後も本市を訪れる外国人観光客数はますます増加していくものと想定されます。また、本年は被爆80周年という節目の年であることや、大阪・関西万博が開催されるなど、誘客に向けた絶好の機会であることから、本市としては、長崎市との観光連携事業や、「瀬戸内海」という共通の資源を持つ岡山市、高松市及び松山市と連携したプロモーション活動を実施し、多くの観光客に広島広域都市圏を訪問してもらえるよう取り組んでいきます。こうした取組により、観光振興がもたらす地域経済の活性化を圏域全体に波及させていきたいと考えています。



Q4:被爆から80年、松井市長が取り組む平和行政の成果と今後の課題は?

▶︎ 若い世代の平和意識を高めるべく「ヒロシマの心」を胸に、より一層の努力を

人類史上初の被爆都市である広島市は、被爆者の平和への願いを原点に、被爆の実相を守り、広め、伝える取組を通して、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現を訴え続けてきました。私が市長になってからは、世界各国の為政者を始め、より多くの人々に広島を訪問してもらう「迎える平和」の推進に力を入れており、オバマ米国大統領の広島訪問(2016年)やG7広島サミットの開催(2023年)が実現したほか、昨年度には平和記念資料館の入館者数が過去最多を更新しました。一方、被爆者の高齢化が進む中で、若い世代へ被爆体験を確実に継承し、平和意識を高めることが喫緊の課題となっており、次世代の平和文化の担い手を育成する観点から、修学旅行生の受入れの拡大などを通じた平和学習の推進や、AI・VRを活用した次世代への被爆体験の継承などに取り組んでいるところです。被爆から80年の節目を迎える本年は、「ヒロシマの心」を胸に、平和文化の振興に向けてより一層の努力を重ねていきたいと考えています。



Q5:子育てしやすい街づくりへの取り組みは?

▶︎ こどもと子育てに優しいまち“ひろしま”の実現に向けて

本市では、「未来を担うこどもの育成こそが、これからの広島の発展の礎になる」という考え方の下、こどもの発達段階や子育て家庭の状況に応じた様々な子育て支援施策に取り組んでいます。昨年は、各区への「こども家庭センター」の設置により相談支援体制の強化を図るとともに、「こども誰でも通園制度」の試行実施や、多子世帯保育料・副食費の軽減対象の拡充など、施策の充実・強化を図りました。今後とも、市民や事業者の方々などあらゆる皆様と思いを共有し、地域社会全体で“こどもと子育てに優しいまち”の実現に向けて取り組んでいきます。


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Q6:2025年をこの街で明るく過ごすための メッセージを

▶︎ 未来を見据えた持続的な発展に向けて地域総出のまちづくり

春には新たな広島駅ビルが開業するなど、広島広域都市圏の発展をけん引する本市の「都心の大改造」はますます加速していきます。また、地域コミュニティの活性化や、平和文化の振興、そして、公共交通の充実強化にも引き続き力を入れていきます。2025年は、こうしたまちづくりの成果が必ずやこの街に住む人々の夢と希望に繋がるよう地域総出のまちづくりを加速していきたいと考えていますので、ぜひ御期待ください。


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