豊かなマナーを身につけ魅力アップ!働く女性のマナー読本

この記事は2025年1月30日に作成および更新したものです。
おでかけやご利用の際は公式サイト等で最新情報を確認してください。
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いくら時代が移り変わろうとも、
社会の中で生きる上で欠かすことのできない「マナー」。

正しいマナーを知っていれば
それだけで魅力アップにもつながります。
今回は、マナー講師・村山紀子先生に
働く女性が身につけておきたい
マナーについて伺いました。


マナーとは

マナーとは「気働き」

「マナーとは“気働き”」。私がいつも生徒の皆さんにお伝えしていることです。心配りや心遣いと同じく、気持ちを働かせること。気持ちが言葉遣いや動作、表情となって相手に届くことです。これにより、ビジネスであれば職場や商談の場が円滑になり、ビジネス以外でも、ご近所付き合いや親戚付き合いなどの人間関係がなめらかになります。「この場、この相手にはこれが一番いい」という所作や言葉を考えても、考えるだけだと相手には届きません。大切なのは、頭の中だけで終わらせず、相手に伝わるまで行うことです。マナーって、相手も自分も幸せにするツールなのです。


マナーとルールは違う

ルールとは、守らなければ基本的にペナルティや注意を受けるものです。一方、マナーとは、ルールを守る+α、例えば挨拶なら“気持ちよく”挨拶することです。ビジネスにおいて第一印象は重要ですよね。社内のルールで髪の色はここまでならOKだけど、場面や相手を考えてもう少し落ち着いた髪色にしておく…これがマナーなのです。また、マナーはルールとは違うので、相手によって、場面によって、あるいは時代によって変わってくるものであることも覚えておいてください。かつてはどの家にも固定電話があり、電話に出たら「はい、●●です」と名乗るのがマナーでしたが、スマホが普及し、詐欺なども多い現代では、電話に出て名乗ることが必ずしもベストとは言えないのです。



今さら聞けない 働く女性のビジネスマナー

01. 服装(見た目)

寒い時期には体を温めるため、タイツを着用したくなります。ですがスーツに合わせるならストッキングです。フォーマルな場でタイツを履いていると、たとえ寒いからという理由だとしても、相手にそれはわかりません。あなたに悪気がないのに、相手に悪い印象を与えてしまってはもったいないです。また、TPOに合わせることは大事で、いつもスーツが正解とも限りません。今日の仕事が荷物運びとわかっているのに動きづらいスーツで出社すると、やる気がないと思われてしまいます。この他、仕事の邪魔になるような服装ではないか(機能的かどうか)、清潔感があるかどうかも、見た目においては重要です。


02. 言葉遣い

「親しい」と「馴れ馴れしい」を使い分けましょう。親しむことは大事なので、人との会話、コミュニケーションは取るに越したことはありません。ですが、親しくなってお客様やクライアントからの言葉がカジュアルになると、ついついこちら側の言葉遣いも馴れ馴れしくなってしまいがちです。基本はせめて「ですます調」の丁寧語。もしも敬語だと堅苦しい、冷たいと思うなら、そこで表情をプラスしてみてください。「敬語でにこやかに話す」人は、とても感じが良く思われるはずです。


03. メール&電話

最近、上司や同僚に電話をかける前に「ラインやメールをしないといけない」と思っている若い方が増えているそうです。普段の生活で、電話の機会が減っているからかもしれません。ですが、仕事中に仕事の電話をするのであれば、事前のメールなんて必要ありません。こうしたマナー感覚の違いは、若い方と年配の方など年齢差がある時に起こりがちなので、お互いにこの感覚を知ることが大切だと思います。コミュニケーションを取ることで理解し合いましょう。


★ 他にもここをCheck!

オンライン会議も当たり前になった昨今。相槌で声を出してしまうと話し手の邪魔をしてしまうので、声を落としている方も多いと思います。その分、「頷く」動作をちょっと大袈裟に、「頷く」回数も増やしてみましょう。英語圏の方に比べて相槌の多い会話に慣れている日本人は、相槌がないと「聞いてるのかな…」と話し手が不安になってしまいます。しっかり頷くことで画面の向こうの話し手も安心するはずです。


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職場以外でも気をつけておきたいマナー

01. 職場の飲み会

パワハラやセクハラに萎縮しすぎて発言できなくなってしまったり、仕事時間じゃないので行きたくないという方も増えてきた昨今。ですが、仕事が終わった後の飲み会や食事会では、仕事中にはわからないその人らしさを知ることができます。コミュニケーションを取るためにも、ぜひ参加して、自分らしい楽しみ方を見つけるのがいいですね。なお、女性が飲み物を注ぐなんて昔の話。相手の前に空のグラスがあれば声を掛けるのに男女は関係ありません。気づいた人が行動する、それで相手が嬉しくなる。それこそがマナーです。


02. 会社関係の冠婚葬祭

社会人になると、学生まででは学ばなかった場面に遭遇します。冠婚葬祭もそうです。そして冠婚葬祭のマナーは、ビジネスマナー研修で教わることもありません。結婚式やお葬式の作法についてはネットで検索すれば色々な情報を得ることができます。ただ、これらは地域性の強いものなので注意が必要です。不明なことは、地元の方に聞いてみるのもいいかもしれません。また、「なぜ蝶結びなのか」「どうして結び切りなのか」など、意味を理解しておくことも、マナーに明るくなれる秘訣です。冠婚葬祭といった儀式もカジュアル化していく時代ですが、社会人として、基本的なところだけは押さえておきたいですね。


★ 他にもここをCheck!

お悔やみの言葉は宗教によって異なります。これは、それぞれ死の捉え方が異なるからです。日本で一番多い仏教では、亡くなった方は極楽浄土へ行くので、「心よりお悔やみ申し上げます」が一般的。一方、神道では、御霊は神として祀るため「御霊の平安をお祈り申し上げます」、キリスト教では、神様のもとへ召されるので「安らかな眠りにつかれますようお祈り申し上げます」といったお悔やみが一般的です。


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気にしておきたい女性のマナー

妻として、母として

読者の中には、妻の顔、母の顔を持つ方もいらっしゃり、年末年始やお盆にはそれぞれの実家へ帰省することもあると思います。男女関係なく、義理の実家に帰省しているときは、そこの「文化」に合わせてみてはいかがでしょうか。生まれ育った環境が違うので「文化」が違って当たり前。義理の実家の価値観も大切にしてあげる余裕があるといいですね。どうしても、ということについては、「〜してはどうでしょう?」「私は〜の方がいいのですが」と提案型でいくのもオススメです。案外すんなり受け入れてもらえることも。お互い気持ちよく過ごしたいですね。どうしても行けないなら、電話や手紙、メールだけでもごあいさつを。また、母として子どものマナーについてお悩みの方がいらっしゃるかもしれません。例えばちょっとかしこまったお店に行く時は、「こういうお店ではみんな静かに食事を楽しむんだよ」と事前に話し、イメージトレーニングができると、子どもたちにも心の準備ができていいと思います。急に行った先で「ほら、できてない!」と怒られるのは子どもたちも嫌でしょうから。子どもには場面に合わせて何度も伝えないといけないものなのです。


男女差がなくなっても…

お昼休憩の後に食堂でお化粧直しをしていませんか?座っている時に膝が開いていませんか?まとめていない長い髪の毛が他の人に触れていませんか?男女差がなくなってきた時代にあっても、女性らしい装いや動きは、女性に与えられた特権だと思います。スカートを履いているなら、スカートに合った仕草の方が美しく、ステキに見え、見ている側も嬉しくなります。そして何度もお伝えしますが、相手にプラスの気持ちを感じてもらえることが、マナーの大原則なのです。






\ お話を伺ったのは /
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グレイスリンク㈱代表
村山. 紀子先生

《Profile》


大手石油会社での秘書勤務を経てマナー講師に。広島市、東広島市をはじめ、各地で暮らしのマナーやビジネスマナー教室を開講。現在、幼稚園〜大学・専門学校などで非常勤講師としてもマナーを教える。メディア出演多数。




・幸せビジョンコーチ (ICF国際コーチング連盟コーチ)
・日本現代作法会総師範
・ジェラスコントロール®講師
・日本アンガーマネジメント協会コンサルタント
・国家資格キャリアコンサルタント
・DiSC認定トレーナー