働く女性の本音_vol.48_大下瞳美さん

ヨガで健康になれたことが私の転機。
だからこの経験を伝えていきたい。

10年前、スタイル維持のために始めたのがヨガとの出会いだと振り返る大下瞳美さん。その探究心と向上心はとどまるところを知らず、勤めていたアパレルを退社、やがてヨガインストラクターとしての道を歩き出します。今年１月には念願のスクールを開校、今では年間１万人もの生徒をレッスンする人気講師です。始めた頃に比べると、とても容易にヨガができる時代になったと話す大下さん。だからこそもっと体のことを知り、ヨガへの理解を深め、同時に怪我などを予防しなければと、スクールでは栄養学と解剖学についても学びます。一般生徒のレベルアップは当然ながら、そこには〝体を根底から見ることのできるインストラクター〟の養成という目標も。「本当に地道な活動ですけど、体のためにこういう知識が必要ということを、一人でも多くの人に知ってもらいたいんです」。彼女のこうした草の根運動に賛同するインストラクターも現在増加中なのだとか。
SUPヨガ（水上のボードで行うヨガ）の講師としても広島では先駆者である彼女。楽しみながら痩せられると女性を中心に人気を集めているこのアクティビティでも全国から引っ張りだこです。太田川や瀬戸内海をはじめ、宮島や沖縄ではリトリート合宿も主催し、より深く自然を感じます。〝自然の中で自分と向き合う時間を作る〟という考え方は、ヨガを通して芽生え、次第に強くなっていった思い。「実はヨガを始める前は貧血にアトピーだったんです。でもヨガに出会い食事改善をしてから老廃物が抜け、見違えるほど元気になりました。このことが私の転機で、当時アパレルの売り上げも全国１位に。健康になれば思考も変わり、仕事にも絶対に良い影響が出るんです」。こうした自身の経験を例えば企業などに伝えたいという展望もあります。なぜ不調になり、それをどう改善すれば仕事の効率もプライベートも充実し、もっと自由に生きられるのかということを体験者であるからこそ伝導すべきだと。
そんな大下さん、プライベートではスキンダイビングにハマり中で、ゆくゆくはフリーダイバーの資格を取りたいそう。また、体力作りでキックボクシングにも通い、体に入れる食材にもこだわるなど、体のラインを見られる仕事だからこそ、そこに妥協はありません。無邪気な笑顔とは対照的に、体が資本であるプロの、まさにお手本でした。