働く女性の本音_vol.56_加藤紗千子さん
加藤 紗千子さん
広島テレビ放送株式会社 報道制作局 報道部 記者
■プロフィール/1988年生まれ、広島市出身。元々メディアに興味があったことから早稲田大学在学中に新聞社でアルバイトを経験、卒業後の2011年に広島テレビ放送株式会社に入社。当初から報道部に配属され、現在は県政担当。他局のニュース番組を録画し、同じテーマに対する切り口の違いを研究するほどの勉強家でもある。休日は飲みに行くことが多く、おっとりした印象ながら実は酒豪、しかもかなりの日本酒ツウといった一面も。美容の秘訣は睡眠。特に夜は早めの就寝を心がける日々。
社会的問題をいかにわかりやすく
伝えられるかが、記者の醍醐味
普通では見ることのできない世界に惹かれ、現在、記者として忙しくも充実した日々を送る加藤さん。取材に赴き、それを「テレビ派」などのアナウンサー原稿として書き上げる他、デスクとして総括することも。また、昨夏の豪雨災害では「被災地の現状を伝えたい」「避難所の今を知ってほしい」と、自ら現地へ。こうして自発的に取材テーマを見つけることも少なくないそうです。入社から5年間は警察担当に。事件・事故の被害者や遺族の声を聞き、それを映像にしなければならないことの難しさに直面。「取材する方の人生の一番大事なとき、一番苦しいときにお話を聞くこともあるので、多くの方に知ってほしい反面、なるべく慎重に丁寧にお話を聞くように気をつけています」。感情移入してしまうのは普通の女性と同じ。そこからいかに淡々と編集するかを常に心がけます。
思い出深いのは、被爆米兵の取材。オバマ前大統領と抱擁したことでも知られる森重昭さんや被爆米兵の家族を追ったドキュメンタリーは、「WATCH」という枠で放送、その後「NNNドキュメント」として全国放送されました。取材ではアメリカにも3度渡り、被爆死した米兵の遺族にインタビュー。「自国が開発した原爆で家族を失ったことをどう思うか」との問いに、「ノーコメント」の答え。一見中身のないこの言葉こそが、表情や秘められた思いなど映像でしか伝えることのできない言葉だったといまも胸に強く残っています。そしてこうした声なき声を届けること、社会的弱者のメッセージを引き出し世の中に伝えていくことが、彼女の使命、責任です。
「強制不妊手術や外国人技能実習制度など、社会的に難しい問題を、いかに視聴者の方に自分の問題として考えてもらえるか、いかにその問題を炙り出すことができるかにやりがいを感じているんだと思います。〝わかりやすく伝える〟それができたときが、記者としての醍醐味を感じる瞬間です」。取材を拒否されたり、オンエアに間に合うかプレッシャーを感じたりすることもありますが、持ち前の負けん気と仕事愛で乗り切ってきました。中堅記者となった今も、だから〝現場〟に居続けることが望みです。普通では見ることのできない世界その中で、今日も彼女の取材は続きます。私たちに誰かの声を届けるために。
■ 働き女子のカバンと中身
バッグ(Aleanto)
様々な人に会うため、お仕事バッグはシンプルな黒トート。パソコンやデジカメなどとにかく荷物が多いので、バッグは軽さも重視しています。リバーシブルになっていて、時々気分を変えて楽しむそう。
オイル美容液(shu uemura)
スキンケアの仕上げに使ってお肌のツヤ感UP♪ベタつかずさらりとした使い心地は、オイルを数種類を使い分けている加藤さんの中でもポイント高し。また、フィニッシャーとして就寝前にもケア。人に会う仕事だけに、お肌の手入れは欠かしません。
ビタミンC(武田コンシューマーヘルスケア)
昔から母親に「ビタミンCとEは摂りなさい」と言われてきた加藤さん。社会人になってから欠かさず摂取しているそうで、野菜不足になりがちな毎日を乗り切っています。
日やけ止めパウダー(MiMC)
「時間がない!」「今日の取材は屋外!」そんな時でもメイク直しと日やけ止めのW効果が期待できるスグレモノ。SPF50+PA++++、さらに植物美容液成分も配合♪
デジタルビデオカメラ(SONY)
カメラ同行もあれば1人で行くこともあるという取材の必需品。長時間録画にも耐えられるように、バッテリーは大容量のものを装着(これが地味に重いそうです…)。