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【広島の郷土料理】母から子へ伝えたい料理レシピ3選
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広島で働く女性の皆さんは、広島の「郷土料理」を味わったことがありますか?
「郷土料理」は、その地域の産物を使ったものや、地域の風習から伝わってきたものです。おいしいだけでなく、健康に良いものが沢山あります。
母から子へ、子から孫へと伝えていきたい「広島の郷土料理」。そのレシピをご紹介しましょう。
▼この記事を読んで分かること
◎郷土料理とは?
◎広島の郷土料理「角寿司」・「煮ごめ」・「鯛そうめん」のレシピ。
◎広島の郷土料理のおいしさ。
この記事を読めば、おいしい「広島の郷土料理レシピ」についてわかるので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 郷土料理とは?
『各地域の産物を上手に活用して、風土にあった食べ物として作られ、食べられてきました。
そして、歴史や文化、あるいは食生活とともに受けつがれています。』
(出典: 見てみよう!日本各地の郷土料理 農林水産省 )
このように郷土料理は、今日まで伝承されてきた日本文化といえますね。
私は、広島市安佐北区の自然豊かな場所で育ちました。実家は6人家族でした。
私の育った時代は、行事や冠婚葬祭などで、ご近所との繋がりが濃密。
何かイベントがあるたびに人が集まります。その時に、母や祖母と作っていたのが「郷土料理」。
それがとても嬉しく楽しみだったのです。
今回は、料理上手な私の母親から、私が学んできた「郷土料理」レシピを、実際に私が作ったものでご紹介します。
2. レシピ
角寿司(かくずし)
広島県広島市周辺や、広島市を越えた芸北(山県郡や、安芸高田市の一部)、そして、島根県南西部あたりの地域で作られる郷土料理の「押し寿司」です。
私の場合、秋祭りや、おもてなし料理、お祝い時に、母や祖母が作ってくれた思い出があります。
法事で作られる地域もあります。
●米/3合
【A】
●すし酢/酢 大さじ5(穀物酢)
さとう 大さじ2
塩 小さじ1
(市販の「すし酢」でもOKです。)
干し椎茸のもどし汁/1カップ
酒/少々
みりん/小さじ2
さとう/小さじ1
しょうゆ/大さじ1
だし醤油/小さじ1
かまぼこ/適宜
干し椎茸(椎茸でもよい。松茸でもおいしい)/5枚
薄焼き卵/卵2個
山椒の葉/少々
① のせる具材の干し椎茸を、水でもどす。
② 米は、少なめの水で、固めに炊く。
理由は、すし酢が入るため。そして、やわらかいと押した時にごはんがつぶれてしまうため。
③ もどした椎茸は、上にのせる飾り用に1㎝以下と、中に入れる用の細切りにして、【B】で甘辛く煮る。
④ 炊いた米を、すし桶などに入れ、【A】のすし酢をまぜて、すし飯をつくる。
⑥ かまぼこは、扇形に切るときれい。(でんぶをのせてもよい。)
⑦ 押し寿司型にすし飯を半量つめ、細切りの椎茸をのせて、残りのすし飯をのせる。
⑧ 上にのせる薄焼き卵、椎茸、かまぼこ、山椒の葉を彩りよくのせる。
⑨ 上から型をのせて、押し出す。
※「木製の型」が理想的ですが、今回は、安価なプラスチック製を通販で買いました。
調理をしてみると簡単で、型を抜く時が楽しいですよ。まるでケーキのようにかわいいのも良いですね。
具材は自由に楽しんでみてください。
煮ごめ(にごめ)
安芸門徒の多い広島。
1月16日が、浄土真宗の開祖・親鸞聖人の命日にあたるため、前日を「おたんや・御逮夜」と呼び、親鸞聖人の好物だった「小豆」をいれる精進料理の「煮ごめ」を作るならわしがあります。
実家では、母がそれを守り、たくさん作っては、何度も煮て、家族で毎日食べていました。
小豆/1/2カップ(水煮缶を使ってもOK)
干し椎茸/5枚(水2カップでもどす)
大根/1/2本
にんじん/2本
ごぼう/1本
さといも/水煮タイプを2袋(水煮でなくてもOK)
コンニャク/1枚
油揚げ/1枚
だし昆布/結び昆布で6個(普通の昆布でOK)
酒/大さじ2
みりん/大さじ2
さとう/大さじ1
しょうゆ/大さじ2
だし醤油/小さじ2
塩/小さじ1
① 小豆はさっと洗い、たっぷりの水を加えて煮る。沸騰したら、湯を捨ててザルにあげる。
② 小豆を再び鍋にもどし、中火で煮る。沸騰したら、弱火にして40分くらい煮る。
(落とし蓋をし、アクをとりながら柔らかくなるまで。)
③ 干し椎茸はもどしておく。(もどし汁は、煮汁にする。)
④ 野菜やこんにゃく、油揚げは、1㎝角に切る。
⑤ だし昆布もキッチンばさみでカットするか、細かいものを使う。
⑦ 具材を煮る。途中、アクがでるので、こまめにとる。
⑧ (調味料)を加えて煮込む。
⑨ 具材がやわらかくなってきたら、「小豆」を加えて10分ほど煮る。
※なるべく薄味に仕上げるのがポイント!
野菜の旨味にほっこり。食物繊維がたっぷりで、カラダも喜びます。腸の調子まで良くなりヘルシー!
鯛そうめん
広島県、岡山県、愛媛県などの瀬戸内海や、大分県などの地域に伝わる郷土料理。
まるごと一匹の鯛を使うのが「お祝いごと」でのならわしですが、私はこのように鯛のあらでも気軽に作ります。
鯛(あらでもよい)/1匹分
そうめん/8束
青柚子やすだちの皮/少々
(調味料)
酒/1カップ
みりん/1/2カップ
さとう/大さじ1
しょうゆ/1/2カップ
だし醤油/大さじ1
塩/小さじ2(鯛の下処理で使う塩は適宜)
水/1カップ
【作り方】
① 鯛に塩をふって、5分ほどおく。その後、キッチンペーパーで水分をふきとる。
② 鯛を鍋にいれ、沸騰したお湯をかけて、しばらく煮る。煮汁は捨てて、さっと鯛を洗う。
(①と②は、鯛の臭みをとる下処理)
③ 鍋で(調味料)を煮立てて、鯛を加える。
④ 落とし蓋をして、30分ほど煮込む。途中、おたまで煮汁をかけながら煮ると良い。
(煮込み時間が短いと、生臭さが残ります。)
⑥ 鯛の身を好みでのせ、煮汁をかける。
⑦ 柚子やすだちの皮を千切りにしてのせる。(皮をおろしてかけてもよい。)
※煮汁の濃さは、好みで調整してください。
3. まとめ
郷土料理を作っていると、昔の人の気持ちになれます。
少し手間はかかりますが、慣れると簡単に調理できますよ。
なにより、完成した時の喜びが大きく、素材の味を存分に感じられてハッピーになれます。
ぜひ、トライしてみてくださいね。
料理・レシピ監修
専業主婦。1944年 広島生まれ。長らく両親と夫、一男一女の母親として専業主婦生活をした。
料理歴は、60年余り。孫育てにも貢献し、現在は、夫とふたりで悠々自適な日々を送る。
趣味は音楽鑑賞と刺繍。