働く女性の本音_vol.106_武者 加代子さん

銀行員からサロンオーナーへ転身
この天職で関わる全ての人を幸せに！

子どもが手を離れたとき、自分の人生はどうなっていくのだろう。一度きりの人生、やりたいことをやらずに後悔しないだろうか。そんな思いが、銀行員としての安定した仕事を手放してでも、昔から興味のあった美容の世界へ飛び込むことを決めたきっかけでした。とはいえ最初は習いたい一心で、サロンを開業するとは考えていなかったそう。エステの楽しさを再認識する中でやがて芽生えた〝仕事にしてみたい〟という思い。そんな彼女の背中を押してくれたのは、旦那さんの「やりたいんならやってみれば」の言葉でした。

サロン開業から８年、この仕事を天職と語る底抜けに明るい武者さん。「エステサロンはキレイになるだけじゃなく、元気になる場所。元気じゃないとキレイになりたいという気持ちも起こりません。だからみなさんの気分が上がり、心地いいだけでなく元気になって帰っていただけるよう、常に心がけています」。笑顔になってもらえた瞬間が一番のやりがい。仕事で大変さを感じることもほとんどありません。また、経営についても銀行員時代のノウハウが活きる部分もあるそうです。「でも、集客だけは店舗をしている以上、一生手をつないで歩いていかないといけない課題ですね」と、これも明るく笑い飛ばします。

サロン業務と合わせて行っているのがスクール業務。起業したい方はもちろん、新しいメニューを学びたい現役エステティシャンやヘッドスパ技術を習得したい美容師、ただ家族を癒したい方まで、多種多様な目的を持ったスクール生が武者さんの元で学んでいます。目標が何であるにせよ、このスクール生たちの〝やってみたい〟を叶えることも、武者さんの大きなミッション。「私自身、全く別の業種から転身しましたから、それが〝できる〟ということを伝えたい。やってみたい気持ちがあるならそれを全力で後押ししたい。自分もかつてそうだったように、夢があるなら叶えてほしいと強く思うんです」。お客様もスクール生も関わるすべての人を豊かで幸せにしたいと武者さん。２号店を出す目標、そのためのスタッフ教育、集客…眠るときでさえいつも仕事のことを考えてしまう仕事人間。休日すらもエステの勉強に費やします。「でも仕事が好きだから、それらはすべて苦労ではなく楽しみなんですよ」。天職という言葉がよく似合う、とびきりの笑顔です。