働く女性の本音_vol.108_田嶋 英子さん

人を支えるのは、実際にとった〝行動〟と
それによって積み上げてきた〝結果〟

教諭時代、テキストはオリジナルを自分で作ることが得意で、セミナー会社勤務時代にも、一から企画を立てることが好きだったと振り返る田嶋さん。だから起業のきっかけも「自分がやりたい仕事が世の中にないなら自分で作ろう」というシンプルな発想からでした。自身も二男一女を東京大学などへ進学させた母親。そんな母親たちが、子育てで悩むだけでなく、悩みの解決を通して成長し、そしてそれをキャリアに変えて活かしてほしい。社会で活躍すべく自ら成長する女性を応援したい。田嶋さんの活動には、こうした想いが詰まっています。

現在、主に行うのが「育自塾」と「コーチング」。子育て中の母親たちに良質な情報を伝えるために開催している育自塾では、入園・進学から時間やお金の管理についてまで、リクエストに応じて毎月異なるテーマでセミナーを開いています。また、子連れでも学べるコーチングは、生涯使えるコミュニケーションスキルを理論と実践で〝わかった〟ことが〝できる〟ようになるまでサポート。コロナ禍を機に全てのコンテンツがオンライン化されたことで、県外の受講生も増えています。「子育てはみんな悩むものですが、悩み自体はアドバイスをもらえばすぐに解決します。でも、誰かの助言で解決してもらっていたら、悩みの度に相談しないといけなくなります。私が伝えているのは、母親も子どもも、自分自身で問題を解決できるようになる方法です」。そのためには良質な判断材料が必要で、田嶋さんは難しい事柄もわかりやすい材料に変えて悩める母親たちに提供し続けています。

例えば育休から復職して、本当に仕事が楽しい、親子関係もよくなったと言ってもらえたこと。受講生がこれまで乗り越えられなかった壁をこうして乗り越えてくれた瞬間が、最も大きな喜びです。田嶋さんは話します。結果の形こそ人それぞれですが、目に見える結果を作っていくことが何より大事だと。実際にとった行動、それによって積み上げてきた結果が、うまくいかない時にも自分を支えてくれるのだと。資格を使った仕事での収益化、子どもや夫との人間関係、これからの人生…すべての受講生がそれぞれの結果に辿り着けるよう、彼女の活動は続きます。「望むのであれば、全ての人は必ず成功する」。そう断言する曇りのない笑顔が印象的です。