石川 恵子さん
●広島アンデルセン ブレッドマスター
■プロフィール／出雲市出身。地元の商業高校を卒業後、自分自身が大好きなパンで人と接する仕事がしたいと、1994年㈱アンデルセンに入社。11年間広島アンデルセンで販売に従事した後、青山アンデルセンでの勤務や東京本部での教育指導を担当。2020年、建て替えて新たにオープンした広島アンデルセンのスタッフとして帰広。社内資格ブレッドマスター1期生。食事では体に良いものを摂り入れるのが健康法で、朝は絶対にパン、昼も基本的にパン、夜もサラダをメインに時々パン。一番好きなパンは、どの食事シーンにも合い、かつ食べ方も幅広いため飽きのこないカンパーニュ。
喋らないパンの代わりに魅力を伝える
そうしてお客様とパンをつなげるのが役割
アンデルセングループの旗艦店・広島アンデルセンで、ベーカリーコーナーを担当しながら1階フロアのリーダー的役割を担う石川さん。94年の入社以来、大半を販売業務に従事してきたベテランです。ワインやデリ、フラワーなどパン以外のコーナーは数ある中、入店された方は全てがお客様。何を求められているのかフロア全体を意識しながらお客様へ目を配り、その声を聞きます。驚くべきは、一度接客した方の顔と購入したパンは基本的に覚えているということ。場所柄、時間のない中で来店される方も多く、そうしたお客様の買い物が少しでもスムーズに進み、またちょうどいい距離感でパンの提案を行えるようにするためだと石川さん。そんな彼女が中でもこだわるのが、最もおいしい焼きあがったばかりのパンを（石川さん曰く）とにかく早く“デビュー〟させ、それをお客様に報せること。自身も無類のパン好き。だからこそおいしいパンを通じてお客様が幸せになってもらえることが何よりの喜びです。
07年には「ブレッドマスター」の資格を取得。販売のスキルアップと女性の活躍推進を目指してできた社内資格ですが、取得までには約3年を要する難度の高いもの。パンの歴史・文化からワイン、チーズなどパンに関わる全てを熟知し、お客様一人ひとりに合った食卓を紹介するワインのソムリエのような資格です。取得した当時は海外のパンが日本に入ってきたブーム期で、難しい質問をされることもあり、資格者としてのプレッシャーを感じることもありました。一方、こうした経験があったからこそ、資格を取っても驕ることなく、常に勉強を続けなければならないと痛感。現在、ブレッドマスターの講師として後進の指導にあたる中でも、その資格の責任の重さ、学びの大切さを伝え続けています。「私たちが行うのは、体が喜ぶ本質的なパンのおいしさ、そして普段の食卓を幸せにするご提案です。喋らないパンの代わりにその魅力を伝えることで、お客様とパンをつなげるお手伝いが仕事です」。
合わせるものが違うだけで味も楽しみ方も無限に広がると、パンの魅力を楽しそうに語ってくれる石川さん。実は力仕事が多く体力も使うそうですが、大好きなパンの香りの中で仕事をし、笑顔で帰るお客様を見送れる…働くことに心から幸せを感じる毎日です。そして言います。「こんなにもおいしさと楽しさが詰まったこの店は、日本一のパン屋だと思うんです」と。
バッグ（Hervé Chapelier）
舟型トートでおなじみのフランスのバッグブランド。シンプルなデザインが年齢問わず人気です。普段ほとんどアイテムを持ち歩かない石川さんにちょうどいいサイズ感で、水はけが良いのもお気に入り。
ハンドクリーム（GLYSOMED）
寒さや乾燥が日本より厳しいカナダで愛され続けているハンドクリーム。カモミールのエキスがじんわり浸透し、指先まで滑らかな手に導いてくれます。仕事柄、手洗い回数の多い石川さんのマストアイテムです。
ボディミルク（SABON）
乾燥しがちな売場で働くため、手放せないボディミルク。濃密なミルクのような滑らかなテクスチャーが、肌に溶け込むように馴染み、肌のコンディションを整えて潤いを与えてくれます。
化粧水（shu uemura）
こちらも乾燥防止のために欠かせないアイテム。スクワラン・ユチャ種子油・ホホバ種子油など8つの天然オイルを閉じこめたローションが、肌にすっとなじみながら潤してくれます。
ルームスプレー（Aesop）
グリーンとシトラス植物の香りがシダーとカルダモンのアロマに繊細にマッチ。その場を自然の空間へとシフトさせてくれます。癒され落ち着く香りが石川さんのお気に入り。
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