働く女性の本音_vol.64_山﨑久美子さん

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山﨑 久美子さん
こどな保育園園長/(一社)こどもスマイルミーティング理事

■プロフィール/広島市出身。安田女子短期大学保育科を卒業後、幼稚園・保育園の勤務を経て、16年5月「こどな保育園」開園時より現職。19年4月、千田町開園に伴い同園の園長も兼任。両園を往来し必ず全ての子どもと保育士に接するという多忙な日々を送る中、保育士たちが家に仕事を持ち帰ることがないよう、保育のバックアップにも精力的。保育関連の書籍を読み漁る読書家でもある。趣味は12年間通い続けているフラメンコ。また、月に1回受ける石膏パックと美容鍼が自分へのご褒美タイム。


有事の際に保育士ができることってやっぱり保育なんです。

鉄砲町と千田町にある保育園の園長を務める山﨑久美子さん。保育中、できるだけ保育士の声のボリュームを落とすことで小さな子どもたちの呟きやサインに気づけるようにしたり、園側がおしぼりなどを洗濯することで手ぶら登園ができ、それによって親子の登園時間に少しでも心のゆとりが生まれたりと、常にきめ細やかな保育を心がけています。日々2つの園を行き来するため業務的には多忙ですが、そうした毎日の中でも彼女が欠かさず行っているのがブログの更新。各園の様子から子育て情報まで、1日にあげる本数は4本にもなります。実はこれ〝保育の見える化〟を目指したもの。「登園時には泣いていたうちの子も、もうこんなに楽しそうに遊んでいる」と保護者も安心でき、保育士との距離感が縮まるきっかけにもなるそうです。
そんな山﨑さんが昨年立ち上げたコミュニティが「こどもスマイルミーティング」。保育士たちと話す中で、もっと研修で学びたい、もっと横のつながりがほしいという現場の声をなんとか形にできればと、例えば認可外やパートの保育士でも勉強会や意見交換会に気軽に参加できる場を作り出しました。同コミュニティは、昨年7月の豪雨災害ではボランティアでチームを結成し、被災地での託児支援も敢行。想像を超える惨状に本当にできるのかという不安や迷いもあったそうですが、子連れで自宅を片付ける被災者の大変さを思い、「今やらなければ」と突き動かされたそう。1日目の利用はゼロ人。結局全員で土砂集めを手伝うことになりましたが、だからこそ「こうした作業は子連れではできない」と、託児の必要性を実感しました。その後はじわじわと利用人数も増加。こうした中で、被災した子どもが保育士から離れようとしなかったり、ボランティアスタッフ同士の連携、場所の確保や被災者への周知など、子どもの心のケアから体制まで課題点も見えてきました。この経験を経て、同コミュニティは今年7月に法人化、今後はマニュアルの策定や研修を重ねることで、有事の際に迅速に動ける準備を整えていきます。
最後に今後の目標をたずねると、「子どもたちや保育士が元気に笑顔でいられる環境づくり」と即答。そのためにまず、自分自身が笑顔を絶やさないようにしたいのだと、明るく話してくれました。


■ 働き女子のカバンと中身

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バッグ(THE NORTH FACE)
ベーシックでありながら行動を快適にする機能が満載のバックパック。両手が空くため、ヘルプで現場へ駆けつけた際もすぐにフォローに入ることが可能で、山﨑さんは3種類のバッグを所持して使い分けているそう。


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ハンドクリーム(LA CHINATA)
フラメンコの先生からのスペイン土産。エキストラバージンオリーブオイルと蜂蜜配合で、仕事柄消毒が欠かせないため荒れがちな山﨑さんの手も、柔らかく弾力性のある肌へと導いてくれます。


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財布(COACH)
COACHを象徴するシグネチャー柄の長財布。可愛さと優雅さを併せ持った見た目に一目惚れして購入。カードもたくさん入るので、使い勝手も抜群です。


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ルポ保育崩壊(小林美希著/岩波新書)
通勤電車ではいつも読書をするという山﨑さん。特に保育現場についての書籍を好んで手に取り、今何が問題になっているのかを考え、自らの現場を振り返るきっかけにするそう。


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ポーチ(学研ステイフル)
馬場のぼる作、大人気絵本シリーズのステーショナリーグッズは、引き手がねこたちが乗っている気球のモチーフというこだわりも。仕事柄、絵本関連のアイテムが欲しくなるそう。


♥ 働き女子に10の質問

Q1:座右の銘は?

一生懸命


Q2:最近ハマっていることは?

フラメンコ(週に1回習っている)


Q3:どうしてもこれだけは譲れないことは?

職員の休憩時間(必ず取らせるようにしている)


Q4:行きつけの飲食店は?

Backerei Back(広島市中区鉄砲町1-25)


Q5:行きつけのヘアサロンは?

hair’s AQA(広島市安佐南区緑井2-18-15)


Q6:何フェチ?

匂いフェチ(子どもたちの匂いにも敏感で、保護者の匂いもわかるほど)


Q7:幸せだと感じる瞬間は?

子どもたちが笑顔のとき


Q8:最近一番感動したことは?

自分の活動を新聞に取り上げてもらったこと


Q9:今一番ほしいものは?

若さ!


Q10:10年後は何をしている?

保育士として園長として細く長く頑張っていたい